京都新聞のコラム『丹の人』に掲載されました📝
- funaishrine
- 11月7日
- 読了時間: 2分
勝浦友美さん(49)は、体調不良で退任した前宮司に代わり、今春から新たな宮司として着任した。府内でも女性宮司は増加傾向にあるものの、まだまだ少ない。心理カウンセラーの顔を持ち、「人の話を聞くのが得意。お参りしやすい雰囲気をつくっていきたい」と語り、現地に移って1300年超の歴史を刻む神社に新風を注ぐ。
京都市伏見区生まれ。幼少期から人の話に耳を傾けるのが好きで、友人らから「あなただから話す」と打ち明け話を頻繁にされた。高校卒業後に、得意分野を生かして心理学を学ぶ専門学校に進んだ。途中、他業種も経験したが、心理カウンセラーの道へ。仕事では、人間関係に悩みを抱える大勢のクライアントに向き合った。リラックスした状態に誘い、いかに警戒心を解きほぐすことができるかがカウンセラーとして腕の見せ所。「悩みの原因を引き出せた時、やりがいを感じた。そうすれば、快方に向かっていくから」
そんな時、仕事を通じて能との出会いが、神職へ目を向けるきっかけになった。能の稽古に打ち込み、多くの神社で舞を奉納する中、神職と関わる機会も増えた。「どうしたらなれるのか」。知人の神職に相談すると、講習会に参加する方法があると教えてくれた。2019、20年の夏に短期集中型の講習会に参加。試験に合格して晴れて資格を得た。柊野貴船神社(京都市北区)などで神職としてのキャリアをスタートさせた。
そんな中、知人から格式の高い「式内社」の舩井神社で宮司をしないかと誘われた。偶然にも、前宮司は講習会の講師で不思議な縁に導かれているように感じた。
当初は自宅のある京都市西京区から通っていたが、今秋に移り住み、神社にとって重要な秋祭りを初めて取り仕切った。本殿の御扉を開帳し、神輿に御霊を移す「遷霊」など、宮司でしか担えないことを経験。「前宮司の助言や氏子に支えられた。無事終えて、ほっとしている」神職と心理カウンセラー。「心と神様という見えないものに関わるという意味ではどちらも似ている。宮司として神様を通じ地域の人の役に立ちたい」と身を引き締めた。



























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